2020-01-01から1年間の記事一覧

政権が主導する「独立」の罠──学術会議問題

会員の任命拒否問題から思わぬ方向へ火の粉が飛び、組織の在り方について政府から見直しを求められていた日本学術会議が16日、井上信治科学技術担当相に中間報告を提出した。その1週間前には、自民党のプロジェクトチームが同会議の改革に向けた提言をまとめ…

死者は「誰の」ものか?

考えるきっかけになったのは12月3日に配信された朝日新聞デジタル版の記事(有料記事)だった。記事自体は「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」を鑑賞した後の感想文のような内容で、筆者の思いは「自己犠牲」の崇高さをめぐって中学生当時に見たアニメへと遡り…

「違法状態」の学術会議が問われる適格性──軍民両用問題をめぐって

10月1日付の赤旗特報が発火点となった日本学術会議会員6人の任命拒否問題は、政府側が拒否理由を明確にしないまま、あれよあれよという間に学術会議という組織の在り方に論争が広がった。遂には同会議が禁忌としていた科学技術の軍民両用(デュアルユース)…

この国の正義とは(【書評】ゴーンショック 日産カルロス・ゴーン事件の真相)

ゴーンショック 日産カルロス・ゴーン事件の真相 作者:朝日新聞取材班 発売日: 2020/05/13 メディア: 単行本 世界に衝撃を与えた日産自動車前会長カルロス・ゴーン氏の電撃逮捕から1年半が経った。「自らの報酬を過少に申告した」「為替取引の含み損を会社…

岡村発言と「非常時への思惑」

お笑い芸人の岡村隆史がニッポン放送の「オールナイトニッポン」(4月23日深夜放送)で「コロナが明けたらなかなかのかわいい人が、美人さんがお嬢をやります」などと発言したことが批判を浴び、本人が謝罪する展開になった。コロナ禍の影響で風俗店に行…